2022年春に放送された「スパイファミリー」アニメ1期には、いわゆる“原作改変”のシーンが幾つかあったことで話題となりました。皆さんはいくつ見つけられましたか?
今回はスパイファミリーのアニメ1期で原作改変となったシーンはどこなのか、また改変となった理由について深掘りしていきます。
【スパイファミリー】アニメ1期の原作改変はどのシーン?
第1話と第2話はほぼ原作通りの展開となっていたアニメ「スパイファミリー」ですが、第3話と第5話ではアニメオリジナルシーンが多数盛り込まれていました。
アニメ第3話の原作改変箇所
アニメ第3話「受験対策をせよ」は全体の半分近くのシーンが原作改変となりました。
第3話は妻役であるヨルをフォージャー家に引っ越しさせ、アーニャをイーデン校に入学させるために三者面談の対策をするシーンが描かれています。
ヨルの引っ越しシーンでのアニメと原作の違いがこちら。
・最初に荷物が置いてある場所
原作:部屋の中
アニメ:家の外
「荷物これだけですか?少ないですね」というロイドのセリフはアニメオリジナル
・荷物を運んだあとのシーン
原作:すぐに面接対策を開始
アニメ:アーニャがヨルに家の中を紹介
・家を掃除するシーン
原作:扉絵で描かれるのみ
アニメ:アーニャがバケツをひっくり返す
またアニメでは原作と違い、オリジナルで追加されたシーンも幾つかありました。
・ロイドとヨルが会話するシーン
アニメ:ヨル「どうしましょう。こんな素敵なお部屋をお借りして…」
ロイド「自分の家だと思ってというか、自分の家なのでお好きに使ってください」
・ヨルの部屋が映るシーン
アニメ:ユーリの写真を見るロイドと、面接に着ていく服がないというヨル
・料理をするシーン
アニメ:手作りクッキーを振舞うロイドと、小麦粉でくしゃみをするアーニャ
引っ越しを終えて三者面談の対策をするシーンでも、原作と異なるシーンが幾つか。
・アーニャの面談対策
原作:質問は休日の過ごし方のみ
アニメ:名前と住所を質問に追加
・ヨルの面談対策
原作:質問はアーニャの教育方針のみ
アニメ:イーデン校の志望動機を質問に追加
アニメオリジナルでヨルが「志望」を「死亡」と勘違いするシーンもありました。
・コンサートを観に行くシーン
原作:歌い手が女性
アニメ:歌い手が男性
・美術館に行くシーン
原作:ロイドのセリフ無し
アニメ:ロイド「ここでは大きな声を出すなよ」
アニメではアーニャがお絵描きするシーンが追加
アニメ第5話の原作改変箇所
アニメ第5話「合否の行方」は実に半分以上のシーンが原作改変となりました。それもそのはず、原作ではたった24ページしかない部分を、30分のアニメに仕上げているんです。
スパイファミリー 5話
アニオリ展開良いな漫画ではサラッと終わった部分の
裏側を厚くしてくれている。— 研究員Bଘ💓ଓ/🦇🌙/👐🎙 (@uryu_B) May 11, 2022
アニメオリジナルというと、原作を偏愛するファンからは否定的なコメントが多いものですが、第5話については「アニオリなのに原作の世界観を再現していて良い」という肯定的な意見が目立ちました。
アニメ第5話で原作から追加になったシーンがこちら。
・“運のない”演出(アーニャがう〇こを踏むシーン)
・アーニャの合格ダンス
・お城までヘリで移動するシーン
・お城の中の描写
一方本当に小さなところですが、原作を改変したと思われるのがフォージャー家でお祝いをするシーン。原作ではロイドがお酒を飲むシーンがあるのに対し、アニメではロイドのもとにお酒が置いてある描写はありませんでした。
「オレはどれだけ飲んでも酔わないように訓練されている」とロイドが話すシーンがカットされているわけですが、アニメで言ってはいけない表現だったのでしょうか。
3・5話以外の原作改変箇所
アニメ1期では3話・5話以外でも原作と異なる箇所が幾つかあります。
例えば第8話「対秘密警察偽装作戦」では、多くのセリフカットが行われています。また第10話「ドッジボール大作戦」では、MVPとなってステラを獲得するためにヨルとアーニャが特訓するシーン(腹筋をしたり、ランニング中に倒れたり、イメージトレーニング中に居眠りしたり)がアニメオリジナルとして描かれました。
いずれの改変も原作漫画の印象から大きく逸れることはなく、ファンの間でも好評だったようです。
【スパイファミリー】アニメ1期で原作改変があったのはなぜ?
アニメは漫画と違い“動き”があるため、同じ描写をするのにも必要なコマ数(秒数)が違ってくるもの。またアニメは1話ごとの尺がはっきりと決まっているため、原作漫画の一部シーンをカットしたり、逆に原作に無いシーンを追加したりして調整する必要があります。
スパイファミリーの凄いところは、原作改変であってもファンから賞賛される内容であったこと。改変がストーリー上おかしかったりした場合にはすぐにネットで炎上してしまいますが、スパイファミリー第1期はそれがありませんでした。
スパイファミリーのスパイごっこ回、アニオリであんなに膨らませられるのすごいなぁ。カラフルで子供がとても気に入っていた。普通に受け入れて原作読み返したら数ページしかなくてびっくりした。ロイドさんかっちょいいな〜
— 蓮井セトナ (@setona0916) May 27, 2022
【スパイファミリー】アニメ2期でも原作改変はある?
アニメの「尺」という都合上、原作改変はアニメ第2期でもあるものと思います。
恐らくは原作の内容をより詳細に描写したり、都合上不要な個所をカットしたりが主になると思いますが、個人的に気になるのは「WISE局長がどこかで登場するのでは?」ということ。
ロイドこと“黄昏”が所属する機関であるWISEですが、その局長の姿は原作ではまだはっきりと描かれていません。アニメでも声のみ、1話と5話にほんの少し登場しただけなのですが、この声を担当されているのがあの大物声優、大塚明夫さんなんですよね。
大塚明夫さんが起用されたとなれば、原作とは違う形で局長の姿やセリフが登場する機会があるのかも、と期待してしまいます。
【スパイファミリー】アニメの原作改変 まとめ
アニメ「スパイファミリー」第1期には多数の原作改変シーンがありましたが、どれも世界観が原作に忠実で、原作を愛するファンも納得の内容だったと言えそうです。
2022年10月から放送されるアニメ第2期でも、多かれ少なかれ原作改変となるシーンがあるのではないかと思います。原作を隅々まで読んで、アニメと原作の違いを探してみるのも面白いかもしれませんね。
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